【書評】花村萬月著 『弾正星』

戦国時代の梟雄「松永久秀」を弟分で後に義弟となる右筆が、 「松永弾正一代記」として、書き記す形を取った作品。 権謀術数を巡らし、裏切りを繰り返し、神仏をも恐れぬ 悪逆非道の限りを尽くしたとされる「松永久秀」だが、 花村萬月氏は作品を通してその「善悪」の判断の根拠、価値観、 常識とはなんぞや?と、徹底的に…