惜しくも「ユベントス戦」でのゴールはならなかったが、
3ゴールは「セリエA」ゴールランキングで1位タイ。
ブンデスリーガでこちらは得点王を突っ走りそうな勢いの岡崎、
ドルトムント復帰で生き生きプレーをしている香川を含め、
先のW杯でこの上ない悔しさを感じ、三者三様、期する所があるに
違いないと思わせる活躍ぶりだ。
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話を本田に戻そう。
去年、彼は名門ミランへ途中加入。
しかし、その時ミランは大混乱の渦中にあった。
戦術も確立されない、言葉の問題だけではないコミュニケーション不足、
慣れない生活等々、さしもの本田も大混乱のチームでは
本来の力を発揮出来なかった。
チーム低迷の責任を取り、せードルフからインザーギ監督へ交代。
彼の現役時代のイメージは、いつもゴール前でシュートポジションにいる、
こぼれ球を拾うためのポジショニング、勘の良さ、クレバーさというものを
感じていた。
(典型的な9番タイプで、泥臭くごっつあんゴールの多い選手という
悪い意味での見方もあったが、私は貪欲さとクール、クレバーを
兼ね備えた選手というイメージが強かった)
インザーギは、むしろ本田の置かれた状況に同情し、擁護し、
彼はやれる男だと肯定的な意見を述べていた。
インザーギの監督就任早々、やはり本田を守る発言が多く、
今季、プレシーズンマッチで本田が実力の片鱗を見せ始め、
イタリアマスコミが少しずつ騒ぎだした時は
「彼の実力はまだまだこんなものじゃない」「プレシーズンだからではなく
シーズンに入ったら彼はもっと凄い」等々、本田を励まし守った。
私は、インザーギのこの言動を見て、今年のミランと本田は変わると
ほぼ確信を得ていた。
監督と選手の間に信頼関係が構築されていないチームは崩壊する。
マスコミと一緒になって自分のチームの選手を悪評するのも駄目だ。
インザーギと本田の間に固い絆が出来、本田も人一倍練習し、
イタリア語も身に付け、同僚との信頼も深め、本田本来の
リーダーシップの発揮が出来、本田にボールが集まるようにもなった。
あるものの、これだけ選手との信頼感を深められるインザーギなら、
その課題も克服してくるに違いない。
間違いなく今季、本田はミランの中心選手になっていくだろうし、
インザーギは監督としても「スーペル・ピッポ」になるだろう。
そして、遠からずチームの順位は、来季のCL出場圏内で安定してくるだろう。
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