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【動画】F1モナコGP2015 マクラーレンホンダ初ポイント!メルセデスに遺恨!?明暗分けたモナコGP

F1第6戦モナコGP2015。決勝ではマクラーレンホンダ、バトンが入賞初ポイントを獲得。メルセデスには、レース終盤のセーフティーカー導入のタイミングで、トップを快走していたハミルトンが不可解なピットインで3位でレースを終える事件が起きた。

マクラーレンの方は、残念ながらモナコでのポイント獲得を予告していたアロンソにはスタート直後の接触のペナルティーに加え、駆動系トラブルでリタイヤの不運で2台揃っての入賞は次回へ持ち越しに。

メルセデスの終盤の不可解なドタバタ劇には、レース直後に3位になってしまったハミルトンが表彰台でのシャンパンファイトを放棄する等、契約を更新したばかりのハミルトンに対する今回の事件は、今後のメルセデスのチーム運営を難しくする遺恨を残す可能性も高いものとなった。

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気付けば2015年F1も既に第6戦。

■5/21(木)フリー走行 FP1,FP2

金曜日はモナコ恒例の休養日、レセプションのため、木曜日に行われたフリー走行FP1、FP2。

フリー走行1回目、FP1は前日の雨で所々濡れた路面が残る中、トップタイムは1:18.750を計測したハミルトン。
2番手には、フェラーリを押し退けトロロッソの若き新鋭フェルスタッペンが入った。

マクラーレン勢は、アロンソが28周のラップを重ね1:19.791のタイムで、11番手。
バトンは15周の周回で、1:20.202のタイムでアロンソに次ぐ12番手のタイム。

フリー走行2回目FP2では、アロンソが8番手タイムを出すが、バトンは15番手。

各マシンはFP1の半分ほどの周回を重ねたところで、マノーのメリのクラッシュで赤旗中断。
その間に強い雨に見舞われ、無用なクラッシュを避けるため、ピット待機のままセッションは終了した。

天気は悪化する予報がありながら、各チームは今回持ち込まれたピレリのスーパーソフトを試せないまま、
ロングランテストも出来ず仕舞い。

【ルーキー、カルロス・サインツJr. 初モナコと同郷のスター、アロンソを語る】

youtu.be
(映像:FORMULA 1 Youtube公式アカウントより)

■5/22(金)休養日&各レセプション

この日は様々な催しが行われ、ドライバーとパートナー、関係者のファッションショーも。

ジェンソン・バトンの奥様、ジェシカ・バトンも参加。モナコGPならではの光景。

■5/23(土)フリー走行 FP3

この日は一転して快晴。

FP3では、1分16秒台のタイムを叩き出し1番手にベッテル、2番手はモナコ2勝を誇るロズベルグ、3番手にハミルトンと続いた。

マクラーレン勢は、バトンが28周を走行し8番手タイム。アロンソは14番手。

これでマクラーレン勢は、2台とも予選Q3まで残れる内容を伴った結果を残す。

■5/23(土)公式予選

Q1では、ロズベルグがトップタイム。次いでハミルトン、フェルスタッペン、クビアト、サインツ、リカルドと続き、
バトンは8番手、アロンソは15番手でマクラーレンホンダは2台揃ってQ2進出。

Q2に入り、再びロズベルグ、ハミルトンが1、2番手、次いでフェラーリ勢がしっかりタイムをまとめて
ベッテル、ライコネンと続く。
クビアト、フェルスタッペンが5、6番手に入り、レッドブル、トロロッソ陣営の好調さが目立つ。

マクラーレンホンダは、アロンソが開始直後のマシントラブルでタイム計測出来ず15番手、
バトンはラストアタックに入る1コーナーで、ロズベルグがオーバーシュートをし、イエローフラッグの影響で最終タイムを出せず、
無念の12番手タイムで、2台共にノックアウトとなってしまった。

最後のQ3では、終始ハミルトンが最速ラップを計測し、モナコGP3連覇が懸かるロズベルグは最終アタックで、
タイヤをロックさせてしまいタイムロスで、2番手。

ハミルトンのモナコ初ポールポジションが決まった。

ウイリアムズ勢はモナコの中低速コースに空力特性を合わせることが出来ず、ボッタスに至ってはQ1ノックアウトと低迷した。

【モナコGP 公式予選 総合結果】

順位 NO. ドライバー チーム タイム
1 44 L.ハミルトン メルセデス 1'15''098
2 6 N.ロズベルグ メルセデス 1'15''440
3 5 S.ベッテル フェラーリ 1'15''849
4 3 D.リカルド レッドブル 1'16''041
5 26 D.クビアト レッドブル 1'16''182
6 7 K.ライコネン フェラーリ 1'16''427
7 11 S.ペレス Fインディア 1'16''808
8 55 C.サインツJr. トロロッソ 1'16''931
9 13 P.マルドナド ロータス 1'16''946
10 33 M.フェルスタッペン トロロッソ 1'16''957
11 8 R.グロージャン ロータス 1'17''007
12 22 J.バトン マクラーレン 1'17''093
13 27 N.ヒュルケンベルグ Fインディア 1'17''193
14 19 F.マッサ ウイリアムズ 1'17''278
15 14 F.アロンソ マクラーレン 1'26''632
16 12 F.ナッセ ザウバー 1'18''101
17 77 V.ボッタス ウイリアムズ 1'18''434
18 9 M.エリクソン ザウバー 1'18''513
19 28 W.スティーブンス マノー 1'20''655
20 98 R.メリ マノー 1'20''904

(参照:オートスポーツweb)

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■5/24(日) 決勝

いよいよ決勝を迎えたモンテカルロだが、予選Q1でサインツが重量計測の指示に従わなかったため、ピットスタート。

また、ロータスのグロージャンがギアボックスを交換したため、5グリッド降格処分。

不運で予選Q3に進出出来なかったバトンが10番グリッドまで上がり、アロンソも13番グリッドに。

そして、決勝スタート。

スタート直後の1コーナーでインを走行していたアロンソと、アウトを走行していたヒュルケンベルグが接触し、
ヒュルケンベルグが押し出される形となったことが審議対象となり、アロンソに10秒ストップのペナルティが下った。

しかし、映像を見る限りアロンソはラインを守って走行しており、毎年の様に混乱が起きる狭いモンテカルロの
1コーナーを巧く曲がり切れなかったヒュルケンベルグに非があるのは明らかで、
この裁定にはアロンソも無線で一言「馬鹿馬鹿しい」とぼやいた。

その後レースは、ハミルトンが終始トップを快走。

モナコマイスターの称号が欲しいロズベルグとは17秒も差を付け、ロズベルグはベッテルを抑える役回りが続いていた。

しかし、レースも佳境に入った63周目に事件は起こった。

1コーナーでグロージャンを交わそうとしたフェルスタッペンが、グロージャンのマシンに激しく接触し
コーナリング仕切れず、ハイスピードのまま真っ直ぐタイヤバリアに衝突。
(グロージャンは1コーナーエスケープゾーンからレース復帰)

ここで、最初にバーチャルセーフティーカーが導入されたが、すぐに本物のセーフティーカーがコースイン。

そのタイミングで、メルセデスのピットはなぜかハミルトンにピットインの指示を出しタイヤ交換。

しかし、ハミルトンがボックスから発進する瞬間に、ザウバーのマシンが通過したため、
僅かなタイミングでボックス発進が遅れた。

ハミルトンがピットアウトし、1コーナーのイエローラインギリギリのタイミングで、
ベッテルが僅かに先行し、ハミルトンは3番手に落ちてしまう。

その後、数周に渡ってゆっくりとしたペースでセーフティーカー先導が続き、70周目にレース再開。

スーパーソフトにタイヤ交換しているハミルトンはベッテルを何とか交わそうとするが、
狭いモンテカルロではどうしても抜けない。

このシーンは1992年のモナコGP伝説のセナとマンセルの渾身のバトルを彷彿させた。

【1992 モナコGP セナvsマンセル 死闘のバトル】

youtu.be
(映像:FORMULA 1 Youtube公式アカウントより)

結局、このままの形勢でチェッカーフラッグが振られ、ロズベルグのモナコ3連覇、2位にベッテル、3位にハミルトンという結果に終わった。

ハミルトンは表彰台に上がる者のみ許されるゾーンにマシンを寄せに来たが、
3位の看板にわざとマシンを当てた様に見える停め方をし、
表彰式では最大限大人の対応を見せたものの、シャンパンファイトの際は、
一人その場から離れることで、契約更新したばかりのチームに怒りをぶつけた。

マクラーレンホンダでは、アロンソが41周目にギアボックスのトラブルでリタイア。

バトンは想定以上の8位フィニッシュとなり、新生マクラーレンホンダに初のポイント4をもたらした。

中低速コースで、マクラーレンホンダはバトンの期待以上のパフォーマンスを魅せ、
アロンソのリタイアが無ければ、ダブルポイントも獲得出来たかもしれない速さと安定感を感じさせた。

【第6戦 モナコGP 最終結果】

順位 ドライバー チーム 1位タイム タイム差
1 N.ロズベルグ メルセデス 1:49:18.420
2 S.ベッテル フェラーリ 4.486秒
3 L.ハミルトン メルセデス 6.053秒
4 D.クビアト レッドブル 11.965秒
5 D.リカルド レッドブル 13.608秒
6 K.ライコネン フェラーリ 14.345秒
7 S.ペレス Fインディア 15.013秒
8 J.バトン マクラーレン 16.063秒
9 F.ナッセ ザウバー 23.626秒
10 C.サインツJr. トロロッソ 25.056秒
11 N.ヒュルケンベルグ Fインディア 26.232秒
12 R.グロージャン ロータス 28.415秒
13 M.エリクソン ザウバー 31.159秒
14 V.ボッタス ウイリアムズ 45.789秒
15 F.マッサ ウイリアムズ 1周
16 R.メリ マノー 2周
17 W.スティーブンス マノー 2周
R M.フェルスタッペン トロロッソ DNF
R F.アロンソ マクラーレン DNF
R P.マルドナド ロータス DNF


今回のメルセデスの内紛劇にもなりかねないチームのジャッジミスは、まだ明らかな解決を見せておらず、
マクラーレンホンダ最強時代の、セナとプロストまではいかないだろうが、大きな遺恨を残し、
ファンからもメルセデスに対し非難の声が多く寄せられている。

また、この事件の発端となったフェルスタッペンとグロージャンは審議の対象となり、
FIAはフェルスタッペンに事故の責任があったとし、次戦カナダGPの5グリッド降格と
2ポイントの制裁ポイントを科すという裁定を下した。


この裁定について、フェルスタッペンはグロージャンが「ブレーキテスト」後続のマシンを妨害するために
意図的に急ブレーキを踏んだと反論しており、こちらもファンを巻き込み揉めているところで、
2度のチャンピオンに輝いたミカ・ハッキネンは「グロージャンは、それまでの周回のときとは違うラインを走っていた」と
フェルスタッペンを擁護。

他の元ドライバーらもフェルスタッペンを擁護する動き、逆にフェルスタッペンを非難するドライバー、関係者もおり、
この事故に関しても遺恨を残すものとなっている。

色々なアクシデントが起きた2015年のモナコGP。

もちろん常に生命の危険に晒されて、真剣勝負を繰り広げているF1だが、誤解を怖れずに言えば
セナ、プロスト、マンセル、ピケの時代の様な闘志剥き出しの、チーム内外の政治的対立が少なくなってきた
現在のF1界に風雲急を呼ぶ対立構造が生じることは、興行的な観点からすると面白みが増してきたとも言える。

次戦、カナダGPは一体どの様なレースになるのか?

マクラーレンホンダMP4-30は、またポジティブサプライズを起こすのか?

第7戦カナダGPは否が応でも注目が集まるレースとなりそうだ。

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