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【文学・書評】第154回芥川賞候補作品発表!滝口氏連続候補!本谷氏は4度目!平成27年下半期

最終更新:2016年1月19日 受賞発表、記者会見生配信記事を追加
第154回芥川賞候補(2015年下半期)6作品が発表されました。受賞作は平成28年1月19日に選考会を経て発表されます。書評は随時更新していきます。

『異類婚姻譚』で4度目のノミネートとなった本谷有希子氏は劇作家として活躍され、これまでにも「三島賞」「大江賞」を受賞。『ホモサピエンスの瞬間』の松波太郎氏、『家へ』石田千氏は3度目のノミネート。

『死んでいない者』の滝口悠生氏は前回に続き連続で2度目のノミネート。上田岳弘氏も2度目のノミネートながら28回「三島賞」を受賞。そして『シェア』の加藤秀行氏は文学界新人賞受賞後、初作品が候補作となり、いずれ劣らぬ実力者が候補として挙っています。





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第154回芥川賞は、滝口悠生氏、本谷有希子氏、直木賞は、青山文平氏が受賞しました!

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第154回(平成27年下半期)芥川龍之介賞候補作品

本谷有希子『異類婚姻譚』(群像11月号)

群像 2015年 11 月号 [雑誌]

群像 2015年 11 月号 [雑誌]

本谷氏は「劇団、本谷有希子」を主催。

劇作・戯曲作品でも多くの賞を受賞。

2002年に『江利子と絶対』で小説家デビュー。

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』で第18回三島由紀夫賞候補。『生きてるだけで、愛。』で第135回芥川龍之介賞候補。

『遭難、』で第21回三島由紀夫賞候補。『あの子の考えることは変』で第141回芥川賞候補。

2011年には『ぬるい毒』で24回三島由紀夫賞候補、第145回芥川賞候補となり、同作は第33回野間文芸新人賞受賞。

2013年『嵐のピクニック』で第7回大江健三郎賞受賞。

2014年には『自分を好きになる方法』で第27回三島由紀夫賞しています。

異類婚姻譚

異類婚姻譚

自分を好きになる方法

自分を好きになる方法

嵐のピクニック (講談社文庫)

嵐のピクニック (講談社文庫)

松波太郎『ホモサピエンスの瞬間』(文學界10月号)

松波氏は2008年『廃車』で第107回文學界新人賞。

2009年『よもぎ学園高等学校蹴球部』で第141回芥川賞候補。

2013年『LIFE』で第150回芥川賞候補。翌年2014年には同作『LIFE』で第36回野間文芸新人賞を受賞。

LIFE

LIFE

よもぎ学園高等学校蹴球部

よもぎ学園高等学校蹴球部

石田千(いしだ せん)『家へ』(群像7月号)

家へ

家へ

大学在学中から、かの嵐山光三郎氏のアシスタントを16年務め、2001年『大踏切書店のこと』で第1回古本小説大賞を受賞。

これまでに多数の作品を発表しており2011年に『あめりかむら』で第145回芥川賞候補。

2012年『きなりの雲』で第146回芥川賞候補、第34回野間文芸新人賞候補。

あめりかむら

あめりかむら

唄めぐり

唄めぐり

きなりの雲

きなりの雲

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滝口悠生(たきぐち ゆうしょう)『死んでいない者』(文學界12月号)

2011年「楽器」で第43回新潮新人賞小説部門受賞。

2014年『寝相』で第36回野間文芸新人賞候補。

2015年『愛と人生』で第28回三島由紀夫賞候補、第37回野間文芸新人賞受賞。

『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』で第153回芥川龍之介賞候補。

愛と人生

愛と人生

ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス

ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス

上田岳弘(うえだ たかひろ)『異郷の友人』(新潮12月号)

新潮 2015年 12 月号 [雑誌]

新潮 2015年 12 月号 [雑誌]

2013年「太陽」で第45回新潮新人賞受賞。2014年デビュー作「太陽」が第27回三島由紀夫賞候補。

2015年「惑星」で第152回芥川龍之介賞候補。

2015年「私の恋人」で第28回三島由紀夫賞受賞。

太陽・惑星

太陽・惑星

私の恋人

私の恋人

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加藤秀行『シェア』(文學界10月号)

2015年「サバイブ」で第120回文學界新人賞受賞。

受賞一作目「シェア」で第154回芥川賞候補。

文學界2015年6月号

文學界2015年6月号

第154回 芥川賞・直木賞 受賞発表 記者会見 生中継・配信

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ゐ太夫の寸評

前回の第153回芥川賞受賞の羽田圭介氏と又吉直樹氏の話題性が大きく、今回154回芥川賞も注目度の高いものとなるでしょう。

全作品、手元にあるため、随時書評を掲載していきます。

候補作が出揃った所見としては、ここまで多くの文学賞と戯曲・劇作賞を受賞している本谷氏、多数の作品を発表している石田氏、松波氏が今回の候補作でそれぞれ4度目、3度目での受賞なるか?

そして、2回目のノミネートながら実力十分の滝口氏、上田氏の勢いと将来性をどう評価するか?が選考の焦点になりそうです。

上田氏は、現在、過去、未来を行き来きし、語り手はすべてを知り尽くしている神の様な存在という作風を続けており、そこが将来性という部分でどう評価されるか?

『愛と人生』では発想力で高い評価を得ていた滝口氏の今作「死んでいない者」は、既に評価が高く、着眼点と幅の広い作風から、有力候補と言えるかもしれません。

すべての書評を書き終え、28年1月19日の選考会・発表が近付いてきたら、前回同様受賞予想的記事も掲載する予定です。


(第154回直木賞候補作品記事はこちら)
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